
終活は、本人はもちろんのこと家族のためにも有益です。葬式は誰を呼んだらいいのか、遺産相続はどうするのかなど、家族が関わる問題がたくさんあるからです。一般的に、終活には3つの目的があります。
心残りをなくしていくことで、これからの人生を豊かにすることができます。不要なものを整理したり、疎遠になった友人・知人に連絡をとったり。また、行きたかった場所を旅することや、気になっていた趣味にチャレンジすることも立派な終活です。
葬儀やお墓のことは、家族でも話題に出しにくいものです。終活を通じて葬儀のことやお墓のことを決めておけば、残された家族の負担を軽減することができます。銀行口座や証券口座など、自分の資産についても書き記しておきましょう。
自分が亡くなったことで、家族に不和が生じるのは最も避けたい事態です。万が一でも仲が良い家族が争わないために、財産の相続について明確に決めておきましょう。しっかり話し合いをしておくことがベターですが、状況に応じて遺言書なども有効です。
終活は、いつから始めてもよいものです。病気などをきっかけに、30代や40代で終活を始める方もいます。ただし、ある程度の時間は必要になるので、体力や気力に余裕があるうちに始めるのがおすすめです。そして最後にもうひとつ、気をつけるべきポイントがあります。
物理的な持ち物の整理や通帳の管理だけでなく、デジタルデータについても同様の気配りが必要です。スマホやパソコンの中に、見られたくない写真やファイルが残っていませんか?また、通帳がないネットだけの口座をお持ちではありませんか?特にネットの口座は、家族に知らせておかないと気がつかない可能性があります。放置された口座のお金は休眠預金にされるのが日本のルールです。どこにどんな口座があるのか、もしもの際には家族が確認できるようにしておきましょう。
あなたが思い描いているご自身の葬儀のことを、あなたの家族は知っていますか?家族葬、1日葬など、葬儀の選択肢は増えています。大切な人を亡くした悲しみの中で、葬儀を選び、交友関係者に連絡を取るのはかなりの負担です。その負担をなくすためにも、どんな葬儀にするかを決めておき、事前に話し合っておくことが大切です。葬儀を知らせたい交友関係と連絡先についても、わかりやすくまとめておきましょう。
現代の日本で、お墓のあり方は大きく変化しています。暮らしの拠点とお墓の場所が遠く離れていて十分な管理ができないことから、「墓じまい」を選ぶ方も少なくありません。従来のお墓だけでなく、永代供養墓、樹木葬、納骨堂、散骨など、故人の偲び方はたくさんあります。自分の希望だけで決められない場合もありますので、家族が集まった機会に話し合って、みんなが安心できるお墓を考えましょう。
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